06 自覚

(1)誰かのロボット(将棋の駒)ではない、「将棋の差し手」として生きたいと思う。
(2)人生判断の基準・人生の原風景を持ち始める
(3)無意識レベルでの自己イメージの原点ができあがる
(4)世間を信じ、世間と共に生き、世間から信頼される人になる。

(1)誰かのロボット(将棋の駒)ではない、「将棋の差し手」として生きたいと思う。

メダカのような従順さに快感を覚える段階から、自己の独自性を求め主張するようになる。
他の人と同じ自分に耐えられなくなる。:自己の独自性を求め始める。双子の兄弟が、おそろいを嫌がり始める。
権威(親・先生)より道理(論理性)を大切に思うようになる。:自己の独自の判断基準を求め始める。
親が言うとアウト。4年生以降の子には外部の第三者が必要。良い師匠には素直だ。(高濱正伸「子供に教えてあげたいノートの取り方」P161実務教育出版):親の支配から脱したい。
親に対して秘密を持てる。「これは秘密だよ。お母さんにも誰にも言ってはいけないよ。」と姉に言われた妹が「お母さんこれは秘密だよ。『お母さんにも誰にも言ってはいけないんだよ』っておねえちゃんが言ってたよ。」と言ってしまうのが1・2年生。:4年以上は親の支配から脱したいと願い始める。秘密を持つことは、親から独立する人生の第1歩となる。

(2)人生判断の基準・人生の原風景を持ち始める

日本人に特有の「虫の音に耳を澄ませ、虫の音を騒音と思わない」右脳。否、左脳(日本語を母語とする人達は、本来言語脳である左脳で虫の鳴き声等の音を聞き分ける。)が完成する。:これは日本人の感受性の根っこにある才能である。外国語教育開始の前提条件となる。

文科省が英語教育を5年生から本格化させているのは、適切な決定だ。日本人としての文化的精神的な独自性・自己同一性の基礎があなたの子供の心にできるまで、本気で外国文化(虫の鳴き声をバグ=雑音としか聞けない。)を注入してはいけない。

8歳にして英語をすらすらと話し、英文を読み解く日本人の子供を羨ましがってはいけない。彼が一生に渡って、日本人になりきれない自分をもてあまし続ける苦しみを、哀れみ同情するのみだ。更に、小・中・高とアメリカに送って帰ってきた息子が、アメリカ語は堪能だが、全く日本語を受け付けない人になってしまっていた。彼はもう日本人ではない。通訳を介する「親子の会話」。その親の当惑は絶望的だ。
何のための外国語学習だったのか。親たちはその子供をアメリカ人にしたかったのか。否!日本語とアメリカ語学習の開始時期を間違えた。何でも早ければよいと、勘違いしたのだ。

(3)無意識レベルでの自己イメージの原点ができあがる

無意識レベルでの自己イメージ(積極的:消極的・朗らか:沈鬱・楽観的:悲観的等の基本姿勢と共に何を好ましく思い思わないかの判断基準・感受性)の源像=原点ができあがる。
子供が無意識のうちに選ぶ母・父・祖父母などのイメージが意識の底深くに引き継がれていく。その自己イメージは思春期・青年期の新たな体験によって試され、揺さぶられた結果、大変化・大逆転を遂げることがあるが、9才以前の通奏低音は消えない。選択するのにも変化し時に逆転するのにも、一貫して彼の判断を支える軸足が必要だからだ。

(4)世間を信じ、世間と共に生き、世間から信頼される人になる。

「自分は生まれてきて善かったのだ。」と確信できる。(参照・大阪府県警本部刊「少年補導」1983年)

自己肯定感=自己信頼の完成。家族・縁者・先祖を受け容れる。家族・先祖への感謝・献身等の責任感の原点が完成。だから、この日が来るまで、母・祖母達は、折に触れて、「おまえが生まれてくれて嬉しいよ。」とささやき続けるのだ。この様な「くさい」「余りに素朴な」「時代がかった」「19世紀文学のような」言語表現を、真っ正面から素直に心の底まですうっと受け容れられるのが、9歳までの子供達の心なのだ。

このあと20年間の試行錯誤の日々のあと30歳台になって、人は「自分は世間・家族に貢献できる人間かも知れない」と思えるようになる。
その原点が9歳。祖父母からの期待・感謝を聞かされていた9歳。

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