補足/追記

(1)幼児から学童になるとき
(2)聾学校の教員達は昔から9歳の壁の存在を知っていた
(3)ある時期から「3・4年生の脱落者が激増」し始めた
(4)成長しきれていない「知情意」が少年非行への芽となる
(5)少年達の惨憺たる内面が解明された
(6)「自発性」と「良心」の涵養の重要性

追記

(1)幼児から学童になるとき

昔の教員は「2年生までは幼児」と言っていた。

(2)聾学校の教員達は昔から9歳の壁の存在を知っていた

聾学校の教員達は、昔から「9歳の壁がある」と言ってきた。
(東京教育大学付属聾学校 萩原朝五郎氏)

(3)ある時期から「3・4年生の脱落者が激増」し始めた

昭和46年(1971年)度の教科書使用開始から、「3・4年生の脱落者が激増」し始めた。

(4)成長しきれていない「知情意」が少年非行への芽となる

昭和60年(1985年)頃、高垣忠一郎(当時)大阪電機大学教授(現立命館大学)が、少年院に入ってくる少年達の知的なレベルが、小学校3年生程度で止まっているとの論文「現代非行の特質と学力問題」(「現代と思想」56卷)を発表した。
曰く、貧困等の物質的な劣悪環境が、直接に少年達を犯罪に赴かせるのではない。
環境の劣悪さが、少年達の養育をになう親達の敗北感・無力感・世間に対する敵意と相俟って、少年達の「知情意」の成長を9歳以前にとどめてしまい、更には「自分は生まれてこない方が良かったのだ」という自己否定・自己放棄・絶望感を子供達の胸中に胚胎させてしまった結果が、少年非行という悲劇だ。
(少年院の教官としての体験から、高垣論文は生まれた。)

(5)少年達の惨憺たる内面が解明された

昭和60年(1985年)頃、「成熟拒否―大人になれない青年達」山田和夫著 新曜社刊、「思春期挫折症候群」稲村博著 新曜社刊が相次いで出版され、少年達の惨憺たる内面が、絵に描いたように解明された。
これらの文献が、木更津社会館保育園の保育設計に重大な影響を与えた。

(6)「自発性」と「良心」の涵養の重要性

平成14年(2002年)子育て支援事業のバイブル
「子育て支援とNPO」原田正文著 朱鷺書房刊。
1997年神戸14歳の中学生による殺人事件1998年栃木県黒磯の中学生による妊婦教諭殺人事件2001年大阪教育大付属池田小学校の殺人事件等を承けて、「彼等の犯行の原因は、遙か以前10歳までに出来上がっていた。突然事件を起こす『いい子たち』は、3歳頃から『素』で生きることを知らず、『いい子のお面』を被り、『いい子』を演じていたに過ぎない。」と記す。
1993年には自らまとめた「大阪レポート」を承けて、「育児不安を超えて」朱鷺書房刊で、自らの精神科外来に集まる思春期の子供達の問題の淵源を、9歳以前の幼児期、「自発性」と「良心」の涵養の失敗にあったと書いている。

追記

2017.12.16 の追加 02-(2)嬉々として悪をなし、悪への好奇心を乗り越える
 「子供たちの悪」を倉橋惣三先生が是認されていた。
2017.12.20 の追加 02-(5) 暴力性・攻撃性・支配欲を強める性ホルモン=テストステロンの分泌量が増え始める
 「高濱正伸の10歳からの子育て」(総合法令出版)P83に家族旅行の賞味期限は9歳、との指摘あり。

以上 1983(昭和58)年11月21日からの蓄積です。まだ増えます。私が生きている間は。
宮 崎 栄 樹

関連記事一覧

PAGE TOP

Copyrighted Image