おわりに

子供達に何を教え何を任せるか。1945(昭和20)年夏、日本人達は、産湯と一緒に「赤ちゃん」も捨ててしまった。大切に残しておくべきであった「古来の流儀」なども、流し忘れてしまった。そんな戦後日本人達の1人として、うかつにも流してしまったものの中から、大事にすべきものを1つ1つ拾い上げる作業を私はしてきた。未だ忘れ物があるかも知れない。自然だけでない。人生も歴史も、たぶん汲み尽くされることはない。挫けることなく、諦めることもせずに、希望の光を仰ぎ続けよう。

1938(昭和13)年12月1日開園の日から77年。70年前アメリカ軍の戦闘機グラマンが木更津上空に飛来した。その軍人民間人の区別なき無差別機銃掃射をくぐり抜けて、社会館の庭に立ち続けてきた、すずかけ(プラタナス)の2本の大樹。歴史を忘れず、恩讐の彼方を遠く見て、木更津社会館保育園は創立80周年を迎える。
    
2017.5.26   宮 崎 栄 樹
問合せは、社会館 電話:0438-22-3659/Fax:0438-22-3687へどうぞ。

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