[NEW]社会館吾妻保育園民営化4年目(2024年度)

1.社会館吾妻保育園民営化4年目(2024.5.6作成)
理事長ご挨拶
園長ご挨拶
参考:他年度の取り組み

1.社会館吾妻保育園民営化4年目

民営化4年目。理事長ご挨拶

 2024(令和6)年度4月を迎えた「社会館吾妻保育園」の民営化4年目に当たり、3年間の成果をまとめ、ご理解ご支援を頂いた関係の皆様に、ご報告し、心より御礼を申し上げます。
 2023年4月、富津市公立園長職より、渡辺久美子先生が、社会館吾妻保育園園長職に就任されて1年。豊田前園長の2年間の努力の結果を無駄にすることなく、新しい風を吹き込んでいただいたことは、私の予想をはるかに超えた姿であり、感謝感激あるのみであります。
 誰よりも吾妻保育園の子供達が「あれよあれよ」という間に大変身(1年目・2年目の運動会、2年目・3年目の発表会をみよ。)、その姿を日々ご覧になられていた保護者の皆様が「新生吾妻保育園は子供たちを心身共に、前より活発にしてくれそうだ」と、受け止めて下さったらしいことが、さらに職員各位の社会館吾妻保育園に対する評価を微妙に変えてくれたらしいと理事長宮﨑栄樹は、受け止めております。
 以下にその概要をまとめました。ご賛同を頂ければ光栄の限りであります。

        理事長 宮 﨑 栄 樹

1 保護者同士の助け合い
 素敵な成果の1つは、母の会・父の会が、吾妻保育園を舞台に自主活動を始めて下さったこと。父の会による運動会のご支援はもとより、母の会が、保育終了後の園庭でお楽しみ会を開催して下さり、保護者家族同士の交流が始まった。これは、吾妻保育園が子供達を預かるだけでなく、保護者交流の舞台を提供するという重要な役を果たせることになったという事であり、例えば「急用で迎えに行けない」時にお互いママ友同士が助け合うこともある保育園になった、という事であります。
 個人情報保護の誤った解釈の下で、保護者同士だけでなく、子供のお友達の名前も殆ど知らずに、皆がバラバラに在籍し卒園していくのが当たり前だと聞く、海の向こう神奈川県等の保育園・幼稚園。対照的に驚くほどに違う、温かく大らかでふわっとした雰囲気、「いざという時は保護者同士が助け合う」のが当り前の雰囲気に、社会館吾妻保育園の保護者達・子供たちは包まれています。

2 子供の体力の向上
 子供達の体力・精神力・免疫力が格段にレベルアップしたこと。0・1歳クラスから全クラスが、ほぼ毎日午前中は散歩・森(年間20日)に出かけるようになり、明らかに、子供達の骨密度は強化され、また、紫外線を十分に(1日2時間)浴びることによってビタミンDも増え、肉体的免疫力は相当に強化されていると承知しております。
 全員が90才まで生きると想定される現代日本の子供たちの足腰を、今鍛えずにいつ人は鍛錬するつもりなのか。現に急増しているうつ病の原因の1つは、6000種類と言われる大腸菌の不十分さであり、そのために野菜をたっぷりとたべるという対策を、栄養士の指揮のもと、正に吾妻保育園給食室担当者たちが先頭になってやってくれています。保育と共に給食を重視する社会館吾妻保育園の本領が発揮されています。

3 母の読み聞かせの思い出
 毎月1冊の絵本が、自動的に全園児に配達されるようになった。費用は月にコーヒー1杯分。まだ字が読めない子供達が、父母により読み聞かせされる物語を耳で楽しむ習慣を、0歳から身につけられることは、子供達の安心感・満足感・自己肯定感が日々満たされることであり、無意識の底に、百まで続く「三ツ子の魂」(どんなことが起きても楽観性=鬱にならず、自殺せず=を以って受け止める)の根っこが育まれていることになります。

4 公開リズム年3回 状況判断のレッスン
 大変な体力が養われ且つ常に状況判断が求められる「リズム」が、民営化4年目の吾妻保育園でも日常化し、子供達から熱烈に求められるようになった。
 従来のお遊戯会とリズムとの違いは、リズムはピアノによる生演奏が前提であり、音に揺らぎがあるという事。場面転換が頻繁にあり、2人5人でチームを組む場面で時に起きる混乱を、子供達が自主的に納めなければならないという事。小学生でも回復困難と言われる混乱が、吾妻保育園ではあっという間に修正されるようになっていることは、痛快の一言。
 その支えに、素敵なグランドピアノの伴奏(先生方の日頃のレッスンの成果)があることは、当然ながら公然に秘密であり、実に有難いことです。ピアニストの先生方に、敬意と感謝あるのみ。追って、今のグランドピアノは、元木更津市部長栗原正和氏から寄付して頂いたもので、前の吾妻の古ピアノは、今、木一小レンコンクラブホールにあります。勿論どちらも専門家に調律をして頂いております。

5 森・里山の保育の日常化
 吾津理事長補佐のワゴン車の運転で、3・4歳は年数回、5歳クラスは年間20回以上の森・里山の保育が定着した。木更津第二中学校の裏手にある、社会館保育園請西南台分園の里山約1万坪の自然が、吾妻保育園の子供達にも当り前の遊び場になった。そこには、蛍・メダカ・ドジョウ・クワガタ・蝶々・オニヤンマ・ギンヤンマ等、今の子供達には当り前でない昆虫たちがが今厳然と生きているのです。「自然と離れて子供はまともに育たない。」(養老孟司)と警告される現代日本にあって、吾妻の子供達は、なんと幸せなことでありましょうか。

6 素敵な職員集団
 園長渡辺久美子先生を筆頭に、社会館理事長宮崎栄樹50年の研鑽を経た保育方針(失敗を奨励し、喧嘩を皆で包み込み消化するレジリエンス=復元力)を是とする職員集団に恵まれて、{やると決めたらやる、やってやる)子供達の自己原因性感覚(自発性)は、はち切れんばかりに横溢しています。先生の指示命令に従順に従うことが求められがちな現代日本において、状況判断・自己判断・課題設定をさっさとやってしまう吾妻の子供達は、どこの学校に行っても、たとえ社会人になっても、すぐ友達ができるだけでなく、リーダーとしても仲間たちの信頼をしっかりと受け止めて、その人生=天命をしっかりと生き抜くことでありましょう。

社会館吾妻保育園 民営化4年目 園長ご挨拶

 社会館の保育方針は、「自分は生まれてきてよかったのだ」と一人ひとりの子どもに9歳までに確信させること!
昨年の4月に園長として就任し、この明快な保育方針を掲げている社会館の保育の在り方の中に、1年、身を置き、子ども達、大人達と共に一つひとつの体験を模索し、喜びや驚きを共有してきました。

 社会館では、子ども達が遊びや生活の中で、自発的に心を動かしながら、課題に向かって、どうしたら良いかを自分で考え決めていくことを大切にしています。課題自体も自分で決めたと思えるように、園庭の仕掛けはもちろん、保育士たちはいかに子ども達が目を輝かしてやってみたいと思えるかを考え、仕掛けています。やらされているのではなく、やりたいと思って取り組むのだから、子ども達は簡単にはあきらめないのです。

 新入園児のA君は、はじめてのリズムですが、友だちの姿を見て自分もできるようになりたいと真剣に取り組んでいました。しかし、どうしてもスキップが上手くできず、次第に不安な表情になってきました。その気持ちを感じ取ったBちゃんは、さりげなくA君と手をつなぎ、一緒にスキップをはじめました。最初は引っ張られるような感じだったA君は、次第にBちゃんのリズムに導かれ息が揃っていきました。少しでもA君ができると、Bちゃんは自分の事のように喜び、とうとうA君はひとりで、スキップができるようになりました。

 そんなある日、今度はBちゃんが走り縄跳びが上手く跳べず、何度も練習をしていました。そこにCちゃんがやってきて1本の縄の両端をBちゃんとCちゃんが持ち、くるくると回しながら走り始めました。縄を回すタイミングと走るリズムを体全体で感じながら、次第に二人の息がぴったり合っていきました。Cちゃんは縄をBちゃん一人に託し、いよいよBちゃんが一人で走り縄跳びを跳び始めると、Bちゃんは縄を自分の物にして、走り抜けていきました。Bちゃんは思わず両手を挙げて「やったー!」と喜びました。それを見ていた、Cちゃんや周りの友だちは「Bちゃん、すごいね」と手を取り合って大喜びしました。保育士は涙しています。
A君、Bちゃんは、できたことへの喜びだけでなく、心が満たされていくのが伝わってきました。そして、心が満ちていくのはそこにいる友だちや大人達も同じでした。
 その気持ちは1人ひとりの更なる自己課題をうみ、それぞれが今できていたことを超えていこうと取り組みだしたのです。
 A君やBちゃんの姿から、まるで、さざ波のように、やる気になる子ども達の心の動きが広がっていくのが伝わってきました。
 リズムは一人ひとりの表現であるけれど、互いを支え合いながら仲間としての絆を深めていることを深く実感し、本当にうれしく思いました。

 宮﨑理事長は、子どもにも職員にも「失敗は宝」声をかけてくれます。「失敗したり、事が思うように運ばなかったりした時は、大きな発見のチャンス」と言うのです。
 簡単には乗り越えられない壁にぶつかり、何とか乗り越えようともがくとき、励ましてくれる仲間たちがいて「頑張れ、頑張れ。」と友達たちの応援の声に包まれたら、何度失敗しても頑張りつずける気力がわいて来るものです。特に危機に陥った時、「自分は一人ではない」と思わせてくれる仲間集団の共同行為として自分の運命を受け止められたら、人はどんなに気力がでることでしょう。
 人とのつながりを感じながら、持っている力を最大限に発揮できた時、子どもも大人も、「今の自分でいいのだ」と実感し、「自分は生まれてきてよかったのだ」と思えるのではないかと、感じています。
 社会館吾妻保育園、民営化4年目をこうして迎えられますこと、皆様のご理解とご支援のお陰と、心より感謝申し上げます。 

       園 長     渡 辺   久 美 子

4年目仕様の吾妻山(長い長い一本橋の下には、例のトンネルが復活)

参考:他年度の取り組み

●社会館吾妻保育園民営化にあたっての経緯・理事長宮﨑からのご挨拶
こちらからご覧ください

●初年度の取り組み(2021年度)について
こちらからご覧ください

●2年目の取り組み(2022年度)について
こちらからご覧ください

●3年目の取り組み(2023年度)について
こちらからご覧ください

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