(1)子供の(親からの)独立開始
(2)感情の(親からの)独立開始
(1)子供の(親からの)独立開始
目の色が変わる。
心の裡を顔に出さずに、意図的に嘘をつける。
大人が子供の眼を見て、常にはその子の心を読めなくなる。
(高浜正伸氏によると)親はウザったい存在になる。
「あっち行ってて。一緒に歩かないで。」と子供達は言い出す。
男子達は母親からどんどん離れていく。女子達は、5年になったら大人(後輩の女性)として扱われるべきだ。
「いけないことはいけない、と、びしっと言い切ってくれる師匠が必要になる。
子供の心が親から離れていく感じ。もはや親の手の平で踊っていたあの子ではなくなった感じ。
::だからそれまでに、親達は子供達に、家風・品性・善悪判断の基準及び子供達の命の源:先祖の存在を伝え終っていること。:
「高濱正伸の10歳からの子育て」(総合法令出版)P83に 家族旅行の賞味期限は9歳、との指摘あり
(2)感情の(親からの)独立開始
感情の大枠が完成する。
一人前の人間に見える。感情の中身の多様性と、感情表現方法のコントロールが始まる。
①喜怒哀楽を基本として、羞恥心・自尊心・慈悲心等日本文化を支えるいくつもの重要な感情を当意即妙に表出できる。
②嬉しい・悲しい、怒る・恕(ゆる)す等の対立矛盾する感情の流れをはっきりと意識できる。
感情がその子独自のものとなる。
子供の感情が親から独立し始める。
::だからそれまでの9年間に、母親・祖母・父・祖父達は、子供・孫の前で、素敵な感情表現を演じること。:
真っ赤な夕日を見ながら母がつぶやいた一言、「綺麗だねえ!」を子供は一生忘れない。「あらあらこの子は可愛いねえ!」と感嘆してくれた祖母の嘆声を孫は生涯の宝にする。「そういうことは許さない。」と決然と言い張った父の強い精神を子供は一生の支えにする。当意即妙の祖父の感情表現を、孫は心深く刻み込む。
::子供達の前で大人達はあだや油断しないこと。そして時にひょうきんに油断してみせること。:
(参考「教育」1983.7 p.102「感情は、言語により分化され固定される。言語が、感情を先導するのだ。感情が言語化されるのではない。」)