01 園庭大改造

大人の腰ががくがくになる園庭に、子どもたちは目を輝かせる。
(2014年4月13日園庭改造。手前は水浸し。右側の空堀に水は入れませんよ。)

(1) 園庭改造計画

2001年4月より社会館保育園は毎年ユンボが活躍するようになった。

①.4月:入園式の日に平らであった園庭が数日後突然大変身をしている。子供達は大興奮で山に登り泥を握る。
②.7月:3ヶ月泥水に浸った子供達に、1坪・2坪・15坪の綺麗な水一杯のプール3ヶ所が用意される。
③.10月始め:園庭のプール達が消え、園庭が運動会用に平らに整地される。
④.10月末:運動会終了と同時に、アスレティック風にジャングルジムなどが配置される。5才児が満足できる明白な「危なさ」が挑発的に用意される。
⑤.12月末:焚き火と竹馬ができるような園庭改造が施され、卒園式を迎える。

つまり、社会館保育園の園庭は1年間に5回改造されている。

園庭大改造を私が思いついたきっかけは、ある雑誌に掲載されていた、京都市内のある保育所の庭の写真であった。2人のお父さん達が、それぞれ1本のスコップを持って、庭中を塹壕だらけにしていた。「あ。園庭はいつも同じ景観でなくて良いのか。」そして更に「部屋でも模様替えをする。マクドナルドハンバーガーは、その味を半年に1度変えている。永久に変わらない園庭は、安心の元であろうが、退屈の原因でもあるな。入園式の翌日に庭に大きな山を作ってやろう。」と私は決めた。

園庭に2台のユンボを入れて、庭中の砂をかき集めたら大きな山になった。入園式後直近の日曜日、園長宮崎の思い付きで毎年のデザインが決められる。園庭に山を作れといったのは、斉藤公子先生。山の斜面の上り下りが子供達のバランスと太もも・体幹を鍛えると。私が見る所では、そのほか色々な効用がありそうだ。それらの1つは、子供達のサル性(高い所から下界を望んでいい気持ち)を満たしてくれること。

10月の運動会までに山は崩されて平らになる。平らでなくても運動会は出来るが、構想力がない人には、凸凹園庭での運動会は、難しいだろう。冬、竹馬をやるには、平らの園庭がよいので、運動会で凸凹をなるべく減らす配慮はあって良い。夏の水遊びには山は十分魅力的な存在だし、秋の焚き火に山が邪魔ということはない。1年中変化のない園庭・校庭は、私にとっても当たり前のあり方であったが、2001年4月始めの子供達の爆発的な反応を見て、不変の園庭が子供達には「退屈な憎むべき存在だ」ったと私は思い至った。

園の庭が1年中同じ姿-というのは退屈・・・。としたら貴方はどのような改造プランを作りますか?何回改造しますか?固定遊具をどうしますか?園庭のデザインは、誰のアイデアに依るのですか?私は勿論自分のアイデアでやってきた。こんなアイデアを出せるなんて楽しくて楽しくて仕方がないではないか。が、もう私の種は尽きたので、職員が私の代わりをするようになった。それでも最後の微調整は私がする。子供達の「心理」との戦いを私がするべきだからだ。職員は安全傾向に傾くのが当然であり、園長は危険傾向に(子供達を)挑戦させようとする。最終責任を負えるのは園長だけだからだ。

最低基準(厚労省省令)から削除された「砂場」とは何なのか?「砂場で子供達は人生のすべてを学ぶ」という書物が出た。おなたはどのようにお考えですか?

本園に「砂場」は今ありません。「どこを掘っても良い。園庭中が砂場。」という事です。ちなみに園庭の遊び道具は、本物のスコップ・本物の台所用品(鍋・フライパン等)・トロッコ。

そしてプラスティックのカラフル-オモチャはなし。あののっぺりとした感触・人工的な色合いを好む子供たちのセンサーは健全と言えるか?不安なのです。モノトーンの北欧の国々(スエーデン・ドイツ・フィンランド・デンマークなど)が生み出した彩色を、緑と紅葉に彩られる日本の子供達が体験させられるべきか、答えは単純ではありません。少なくとも公園・園庭は、カラフルなピエロの世界(支離滅裂と不安定の世界)である必然性はありません。

2013.6.2 宮崎 栄樹

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